ヨットラリーとは? 瀬戸内国際ヨットラリーの歴史

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ヨットラリー (yacht rally) とは、何艇かのヨットが集まって一緒に帆走しながら寄港地を巡り、陸に上がれば一緒に史跡を訪れたり食事を楽しむ等、ヨット乗り (yachty:ヨッティ) がグループで行う活動です。

艇速や到着時間の速さを競うレースではありません。定められた日程の中で、出港時間も航路も到着時間も自由です。早目に出港して途中の港に寄るヨッティや、ゆっくり食事をしてから帆を上げずにエンジンで走って次の港に向かうヨッティもいます。

世界には多くのヨットラリーがあります。200 艇以上のヨットが一緒に大西洋を横断するラリー、島々を巡る東南アジアや南太平洋のラリーなど、様々なラリーが世界で開催されています。チャーターヨットによるフロティラ (flotilla) とも呼ばれる一週間から十日間の短いラリーなども欧州などで盛んです。

日本には多くのヨットレースはありますが、クルージングを一緒に楽しむヨットラリーはありませんでした。世界各地でヨットラリーに参加し、その魅力に取りつかれた日本人ヨッティ数人が「ぜひ日本でも海外のヨッティを含めたヨットラリーを開催しよう!」と考えました。場所は風光明媚で長い歴史を持ち、波も静かな瀬戸内海を選び、瀬戸内国際ヨットラリーが2013年に始まりました。

以後は日本各地から世界から、海を渡ったヨットに乗って、多くのヨッティが集まり、ラリーが続いています。ラリーの様子はFacebook Page の写真と動画で、参加艇リストは英文頁でご覧下さい。

瀬戸内国際ヨットラリー 2023は、中止しました。

瀬戸内国際ヨットラリー 2022は、コロナ禍により中止しました。
瀬戸内国際ヨットラリー 2021は、コロナ禍により中止しました。
瀬戸内国際ヨットラリー 2020は、コロナ禍により中止しました。

Pics Setouchi Yacht Rally

瀬戸内国際ヨットラリー 2019

5月10日-26日に開催され、弓削島、仁尾、境ガ浜のベラビスタ、尾道と航海を続けました。各地のイベントを、延べ10艇(独仏と日本艇)のヨットとモータークルーザーに乗艇した参加者が楽しみました。参加者が撮られた写真と動画をお楽しみ下さい:
https://www.muktuk.de/2019/06/09/setouchi-international-yacht-rally-2019/
https://youtu.be/VcdIy0nuKxY
https://youtu.be/PlwLdzZVTWQ
https://youtu.be/A4NYZFTX5YY
https://www.youtube.com/watch?v=m1Zst7u2PEQ&feature=youtu.be

瀬戸内国際ヨットラリー 2018

5月11日-27日に開催。弓削島では弓削商船高専の学生さん達、仁尾では仁尾ヨットクラブの方々、境ガ浜のベラビスタではオーシャンポイント株式会社、尾道では尾道海の駅活性化委員会の方々に支えられ、6艇(英豪加と日本3艇)のヨットと2艇のモータークルーザーに乗艇した計27名の参加者(女性16名と男性11名)が航海と各地のイベントを楽しみました。

瀬戸内ヨットラリー 2017

5月13日-28日に開催。天候に恵まれ、寄港した尾道、弓削島、広島の方々に支えられ、計7艇(NZ 2艇と日本5艇)に乗艇した計22名の参加者(女性6名と男性16名)が各地のイベントを楽しみ、無事終了致しました。

瀬戸内ヨットラリー 2016

台風シーズンを避けて5月に開催すべく計画されましたが、参加艇が集まらずに中止となりました。

瀬戸内国際ヨットラリー 2015

第3回目の2015年は、瀬戸内の西地区でのラリーを最初の2週間とし、途中に1週間の自由行動を挟んで後半2週間、合計5週間のスケジュールとして開催。延べ12艇、30名(外国籍3艇、外国人6名)のヨッティ達が集い、セーリングを通して瀬戸内の風土や、歴史に触れ、地元の人々との交流を楽しみました。

再び悪天候と台風による広島国際親善帆走会や防府交流会の中止や、航路・停泊地の変更などを余儀なくされましたが、大きなトラブルもなくラリーを完遂する事が出来ました。別府温泉旅館や徳島のかんぽの宿での親睦会では、ヨッティ達の歌謡ショーなども飛び出し、和やかな雰囲気を作り出していました。弓削では大太鼓や日本舞踊を、尾道では、茶道の実体験など「和」を楽しみ、日本を知って貰う良い機会になったと思います。

後半では、高松の商店街のぶらり散策や仁尾、徳島での阿波踊り体験なども非常に人気のイベントとなりました。この様に、新しい参加者だけでなく、リピーターの参加者にも新しい発見を楽しんでいただける企画が良かったと思います。

瀬戸内国際ヨットラリー 2014  写真集 航程など

第2回となった2014年は、開催期間を4週間と倍増すると共に、海外からの参加ヨットも5艇となり、国内参加の12艇を含めて合計17艇の規模となりました。特徴的なのは、第1回のラリーではゲストとして参加したメンバー二組が、自分達のヨットをオーストラリアなどから回航してラリーに参加をしてくれた点です。

1ヶ月という長期間にわたり、参加者の交流が続くことから、言葉の壁は多少あっても瀬戸内をめぐるクルーズを通してより親密度が深まりました。天候面では台風の影響から、ラリー後半で牛窓と仁尾に足止めを余儀無くされましたが、台風通過後は無事参加艇が最終ゴールの淡輪に集結することができました。

広島での宮島ツアー、親善レース、境ガ浜でのカッターレース、弓削島では学生との交流や、だんじり神輿の歓迎など、多くのイベントが企画され、内外のラリー参加者と地元の人々との交流をより深めることができました。開催期間を4週間としたことで、各泊地での滞在が2泊以上となり、時間的な余裕も生まれました。台風による強風や高波の影響も、瀬戸内では比較的少なく、避難可能なマリーナ施設が随所に存在することから、大きなダメージを受けることはありませんでした。

瀬戸内は、古くから物資や文化を伝える重要な航海ルートであり、多くの島々には、良好な停泊地が多く存在します。また観光資源という点でも、厳島神社に始まり、大三島の大山祇神社、しまなみ街道経由で訪れた平山郁夫美術館、道後温泉、高野山など、日本の文化や暮らしに触れることが出来ました。

瀬戸内というと、穏やかな海のイメージがありますが、潮流の影響があることにより海の幸も豊富で、地元の新鮮な魚介類を堪能することもできます。海外からの参加者を含めて、国内からの参加者も瀬戸内を訪れる度にその新たな魅力に驚きを感じます。

瀬戸内国際ヨットラリー 2013  写真集 航程など

2013 年に開催された瀬戸内国際ヨットラリーは、日本で初めてのヨットラリーでした。期間は2週間で、広島観音マリーナから芦屋マリーナまでが航路。海外からの参加は2艇、国内参加9艇と合わせて11艇でのラリーとなりました。ラリーのオープニングイベントでは、広島県の湯﨑知事からお祝いのスピーチを頂きました。

海外から参加の外国人24名を含めて、総勢50名弱がラリーに参加、それぞれのヨットに分乗して各地を訪問。地元テレビ局の乗艇取材もあり、地方紙でも取り上げて頂きました。停泊地での地元サポート部隊も含めたラリー参加者は総勢200名を超え、ヨットラリーは成功裏に幕を閉じる事が出来ました。

初回の開催ということもあり、国内参加艇がホストとなり海外参加のゲストクルーを受け入れるという形式をとることで、「おもてなし文化」が如何なく発揮されました。