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0611「2012年長距離航海完了艇の報告」King Bee

レイマリン・オートパイロットの損耗

昨年(2012年)7月23日に南太平洋航海から帰還しましたが、それまで約1年にわたる航海中は無事作動したレイマリン社のオートパイロット(リニアアクチュエータはType2 Long) が、8月に熊野花火に出かけたとき、動かなくなりました。モーターは回ってるのに舵が少ししか動かず船の方向がずれていきました。
アクチュエータを分解すると、モーター先端の小さなプーリーとアクチュエータ基部の大直径のギア(いずれもプラスチック製)を結ぶゴムベルトが摩耗していて、殆ど凹凸がありませんでした。だから滑って舵が動かなかったわけです。
プーリーの歯も中央部が擦り減って鼓のようになってました。

このオートパイロット一式はWestmarine社から 直輸入で購入した物なので、ここへ問い合わせたら、Westmarineのカタログには載っていないけれど、必要な部品はRaymarineから取り寄せ可能とういことで、ベルトとギア一式を購入しました。
DriveBelt(P/N N006)は2個で28US$、ブーリはアクチュエータ基部の数個のギアと一式でしか売らず、Grand Prix Gear Kit(P/N N021)一式133US$でした。

モーター先端の小さなプーリーはプラスチックなのでペンチで壊して外し、ワイヤブラシ、やすりで軸先端のギザギザ部をきれいにして、新しいプーリーを押し込み、瞬間接着剤をすこし施しました(メーカ注にはロックタイト使用とあり)。

皆さん、長距離航海中にオートパイロットが壊れたら非常に困ります。したがって、これから長距離航海に出られる方は、最低限、上述のゴムベルトとギア一式のご持参をお勧めします。僕はまさかゴムのベルトが使用してあるとは知りませんでしたので、ベルトの予備は持たず、その代り、中古でヨットを購入したときに付いていたオートパイロットを更新し、古いのを一式予備に持っていました。余談ですが、熊野花火行きの後で、旧オートパイロットに交換したら、コントローラーがひび割れで海水が浸入し、壊れていました。ところがアクチュエータは互換性があり、新しい一式のコントローラー、コンピューターに接続しても、問題なく作動しました。

KingBeeBelt

0610「2012年長距離航海完了艇の報告」 景虎

どんな準備をしましたか? PART I

1、WVSS 3カ月コース受講、英会話スクール3週間 (効果無し)
2、アメリカ大使館面接  B2ビザ申請
3、シェイクダウン航海 瀬戸内海一周
4、World Cruising Route (ジミーコーネル)参考に航海ルート作成
5、必要チャートの購入
カナダ、北アメリカは貰う、南太平洋、ニュージーランドはSFにて購入。
6、GooglEaathにて航海ルートチェック
7、Noonsaiteにて入国先手続き情報確認 各国入出国手続きガイド入手
国によって事前に入国申請しないとダメな国がある場合は前停泊Marinaで必要。
フィジー、バヌアツ、ポンペイ、日本は特に厳しい。
http://www.noonsite.com/
8、食料計画と調達、積み込み、(2Lのペットボトル240本購入)
9、海外保険の加入、殆どマリーナで要求され加入していないと加入させられる。
私の場合は国内保険を海外航海保障保険に切り替え加入。(セール・オン池田氏)
10、ナビ&通信用パソコン手配と必要ソフトインストール (タフブック+C-MAP×1台,i-pad+NAVIONICS×1台,Letsnote+C-MAP×1台,ガーミン×2台)
11、海外預金口座開設、資金計画 (シティーバンク、駿河銀行口座開設)
12、予防接種 A型肝炎,破傷風, 狂犬病,を1ヵ月間あけ2回実施。

どんな準備をしましたか? PART II

<船体改造>
1、スターンアーチ取り付け
2、ビミニトップ取付けと水収集用帆布製作
3、ウィンドベーン取付け工事
4、レーダー取り付け
5、アマチュア無線配線工事、バックステー取換え
6、海水ギャレーポンプ取付け
7、長距離航海船改造(ポリタンク14本)外付フォルダー取り付け、
8、エンジン冷却水追加工事(フィルター&スルハルバルブ設置)
9、冷却水バルブ追加(2系統)
10、ゲルバッテリーオプティマにバッテリー交換
11、油水分離器の交換(中が見えるTYPE)
12、バラスト取付け部補強工事(座金交換、FRP積層補強)
13、ブームプリペンダー設置

どんな準備をしましたか? PART III

<必要備品購入>
1、ライフラフトの整備と設置金具取付け
2、イーパブ(緊急自動通報装置) 開局申請が必要
3、携帯型 双方向無線機 設置
4、アマチュア無線機 50W
5、KDDIのイリジウム電話機
6、VHF 25W ハンディ5W
7、ソーラーパネル 50W×2枚設置
8、インフレタブルボート+船外機(2馬力)
9、予備のプロパンと器具の購入(カセットコンロ用+器具購入)
10、冷凍庫の追加設置
11、アンカーチェーン 10mm×70m 5m毎リボン目印
12、ジブ、メインシート&ハリヤード総取換え
13、マスト登り用ロープ&ブロック購入

0606「クルージング今昔物語」 丹羽 徳子 + 西 朝子

丹羽徳子さん

昭和11年生まれ。名古屋大学卒業。大学ヨット部時代の同級生・丹羽由昌さんと結婚。
卒業後、ヨット部仲間と21ftのJOG〈チタ〉を共同所有し、クルーザーの世界へ。第1回パールレース(昭和35年)出場。所用時間93時間32分で優勝。第1回メルボルン〜大阪レース(昭和62年)に夫の由昌さんと、第6回メルボルン〜大阪レース(平成11年)に寺川智子さんと出場。
伊勢湾周辺から伊豆諸島、南西諸島など日本国内から、南太平洋までクルージング経験も豊富。1991〜1995年にかけてニュージーランド〜オーストラリア〜グアムを巡航。2008年、2011年と南太平洋を再航している。

YoungTokuko